診療マル秘裏話  号外Vol.2016 令和3年1月19日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨




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目次
 
1)リムパーザが3つの適応症で厚生労働省の承認取得
2)眩しくない眼底カメラの開発に成功したと発表













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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 









 
1】 リムパーザが3つの適応症で厚生労働省の承認取得









 アストラゼネカとMSD は本日
(12月28日)、PARP阻害薬オラ
パリブ(商品名リムパーザ)に
ついて、以下の3つの適応症を
対象に厚生労働省より承認を取
得したことを発表しました。

1.相同組換え修復欠損を有す
る卵巣がんにおけるベバシズマ
ブ(遺伝子組換え)を含む初回
化学療法後の維持療法

2.BRCA遺伝子変異陽性の遠隔
転移を有する去勢抵抗性前立腺
ガン

3.BRCA遺伝子変異陽性の治癒
切除不能な膵ガンにおける白金
系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法
後の維持療法

 これらの承認は、第3相試験
であるPAOLA-1、PROfound,およ
びPOLO試験の肯定的な中間解析
結果に基づきます。前立腺ガン
および膵ガンに対しては、日本
初のPARP阻害薬となります。ち
なみに卵巣ガンでは既に承認さ
れています。

PARP阻害薬について解説してい

る講演動画です。

 

 

 



 辛い工程を肯定的な見方で乗
り切る。         笑













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2】 眩しくない眼底カメラの開発に成功したと発表















 奈良先端科学技術大学院大学
は12月25日、近赤外光を光源と
する撮影時の可視光域の照明光
を必要としない、「まぶしくな
い」眼底カメラ(医療現場で検
証使用できる実用機)の開発に
成功したと発表しました。これ
は、同大先端科学技術研究科物
質創成科学領域光機能素子科学
研究室の太田淳教授と株式会社
ナノルクスによるものです。な
お、この実用機を用いた検証が
大阪大学医学部附属病院で開始
されています。

 通常の眼底カメラは、可視光
のフラッシュを用いて眼底を撮
影するためとてもまぶしく、無
散瞳では1回目の撮影で縮瞳す
るのでそれ以降の繰り返し撮影
が困難であることや小児での撮
影が困難であるなどの制限があ
りました。

 暗闇でもカラー撮影を可能に
する「近赤外線カラー暗視技術」
の開発・設計・製造を行うナノ
ルクス社は今回、同社の近赤外
線カラー眼底カメラ「NLX-FD00
1」に,近赤外線照明と一体化し
た円筒レンズを組み合わせるこ
とで、小型化と高操作性を実現
しました。近赤外光のみで、フ
ラッシュ光を用いないため、従
来の眼底カメラよりもさらに低
侵襲で、安全性が高まり、無散
瞳で眼球の血管を含む構造の広
範囲・詳細な観察を行うことが
できるよう設計されています。
さらに、眼底映像を簡易に患者
さんの負担を小さく撮影できる
ようにすることで、眼底撮影が
より容易になり、眼疾患のみな
らず、高血圧などの生活習慣病
の早期発見にも寄与することが
期待されます。

 ナノルクス社と共同研究を行
う大阪大学大学院医学系研究科
眼科学および同大医学部附属病
院AI医療センターは、同実用機
を用いて同病院での検証を開始
しました。近赤外光眼底カメラ
を用いて正常者および実患者さ
んにおいて主要な解剖学的部位
と異常所見の撮影を行い、医師
の使用感等を確認することを目
的としています。近赤外光眼底
カメラにより低侵襲に検査する
ことができれば極めて臨床的意
義が高いものといえます。これ
まで10件を超える病院現場での
撮影を行い、実用動作の上で支
障ないことが確認されています。
検証は2021年3月まで継続され
る予定です。

眼底カメラの種類について解説

している動画です。

 

 

 

 



 懸賞金の使途の検証を行う。
















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編集後記




 アストラゼネカとMSD は本日
(12月28日)、PARP阻害薬オラ
パリブ(商品名リムパーザ)に
ついて、3つの適応症を対象に
厚生労働省より承認を取得した
ことを発表したのは喜ばしいこ
とです。ただ、リムパーザには、
副作用があり、以下のようなも
のです。吐き気・嘔吐、下痢、
食欲減退、消化不良、味覚異常
など、からだのだるさ、疲労な
ど、骨髄抑制、間質性肺炎。ま
た相互作用として、グレープフ
ルーツやセントジョーンズワー
ト(セイヨウオトギリソウ)な
どを含む食品との併用は、避け
るべきです。副作用や相互作用
だけではなく、適応を化学療法
(抗ガン剤治療)後としている
点も残念な所です。
 日奈良先端科学技術大学院大
学が12月25日、近赤外光を光源
とする撮影時の可視光域の照明
光を必要としない「まぶしくな
い」眼底カメラ(医療現場で検
証使用できる実用機)の開発に
成功したと発表したのは素晴ら
しい業績です。通常の眼底カメ
ラは、可視光のフラッシュを用
いて眼底を撮影するためとても
まぶしく、無散瞳では1回目の
撮影で縮瞳するのでそれ以降の
繰り返し撮影が困難であること
や小児での撮影が困難であるな
どの制限があったということで
すから、欠点を補うことができ
て本当に良かったと思いました。
近赤外光眼底カメラにより低侵
襲に検査することができれば極
めて臨床的意義が高いと私も思
いました。

 河岸を可視光のフラッシュで
撮影した。        笑














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