診療マル秘裏話  号外Vol.2031 令和3年2月6日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨




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目次
 
1)ガンの診断-治療融合した放射線治療の共同研究
2)加齢関連疾患の原因の老化細胞を除去する薬剤













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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 








 
1】 ガンの診断-治療融合した放射線治療の共同研究











 アステラス製薬は1月13日、
米バイオ製薬アクチニウム・フ
ァーマシューティカルズ(ニュ
ーヨーク州)と、ガンの診断と
治療を融合した放射線治療の共
同研究を始めたと発表しました。
両社は数年前から研究協力して
おり、アステラスは複数のガン
に過剰発現する蛋白質を標的分
子としたPET診断薬を前臨床
試験に進めました。ガン細胞を
破壊する放射線核種アクチニウ
ム225を用いた治療薬も動物
実験で有効性を検証したうえで
臨床試験を始める方針です。

 アステラスは標的分子を明ら
かにしていませんが、ガン細胞
に特異的に発現する標的分子に
放射線核種を結合させることで
診断薬にも治療薬にもなり得ま
す。アクチニウムが技術を有す
る放射線核種アクチニウム22
5はごくわずかな飛距離のアル
ファ線を放出します。標的分子
に結合させて病変部に届けられ
ればガン細胞のみを破壊するこ
とができます。

 アステラスは主力の医療用医
薬品と異分野技術を連携させる
「Rx+事業」の一環で放射線
治療に進出します。診断と治療
を融合した医療技術は「セラノ
スティクス」と呼び、製薬大手
ノバルティス(スイス)も買収
を通じて参入しました。日本で
は住友化学とGEヘルスケアの
合弁会社の日本メジフィジック
スが研究開発を手がけ、豪テリ
ックスも国際治験を進めていま
す。

ガンの放射線治療について解説

している動画です。

 

 

 



 各種放射線核種を扱う。 笑












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2】 加齢関連疾患の原因の老化細胞を除去する薬剤















 東京大などの研究チームは、
加齢に伴い蓄積し、動脈硬化や
糖尿病などさまざまな加齢関連
疾患の原因となる「老化細胞」
だけを除去する薬剤を発見し、
マウスの実験で疾患の改善にも
成功しました。成果は、これら
の疾患の治療や予防に役立つと
期待されます。論文は1月15日、
米科学誌サイエンスに掲載され
ました。
 細胞はストレスを受けると老
化細胞へと変化し、加齢ととも
に体内に蓄積されます。老齢の
マウスから特殊な方法で老化細
胞を除去すると、動脈硬化や腎
障害などの発症が遅れることが
分かっていますが、薬剤などで
除去する方法は見つかっていま
せんでした。
 東京大医科学研究所の中西真
教授らは、老化細胞の生存に必
要な遺伝子を探索し、GLS1
というグルタミン代謝に関する
遺伝子を見つけました。さらに、
細胞内小器官の異常で老化細胞
内は酸性に傾いており、GLS
1が過剰に働いて中和すること
で、細胞を維持していることも
分かりました。
 そこで、GLS1の働きを止
める阻害剤を老齢マウスに投与
した所、さまざまな臓器で老化
細胞が除去され、腎臓や肺、肝
機能などの低下が改善しました。
動脈硬化や糖尿病などの症状に
も改善が見られました。人間で
も加齢とともにGLS1の働き
が強まることは分かっており、
同様の効果が期待できるという
ことです。

このニュースのニュース動画で

す。

 

 

 

 



 鰈が華麗に加齢した。  笑















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編集後記




 アステラス製薬が1月13日、
米バイオ製薬アクチニウム・フ
ァーマシューティカルズ(ニュ
ーヨーク州)と、ガンの診断と
治療を融合した放射線治療の共
同研究を始めたと発表したのは、
喜ばしいことです。診断と治療
を融合した医療技術は「セラノ
スティクス」と呼び、製薬大手
ノバルティス(スイス)も買収
を通じて参入したことを考える
と一石二鳥の手法が受けるのだ
と思いました。ガン細胞に特異
的に発現する標的分子に放射線
核種を結合させることで診断薬
にも治療薬にもなり得るという
のですから、本当にお得感満載
の手法であると実感しました。
 東京大などの研究チームが、
加齢に伴い蓄積し、動脈硬化や
糖尿病などさまざまな加齢関連
疾患の原因となる「老化細胞」
だけを除去する薬剤を発見し、
マウスの実験で疾患の改善にも
成功したというのは素晴らしい
業績です。老化細胞の生存に必
要な遺伝子を探索し、GLS1
というグルタミン代謝に関する
遺伝子を見つけ、GLS1の働
きを止める阻害剤を老齢マウス
に投与した所、さまざまな臓器
で老化細胞が除去され、腎臓や
肺、肝機能などの低下が改善し、
動脈硬化や糖尿病などの症状に
も改善が見られたのは、本当に
凄いことです。早期の臨床試験
の実施が望まれます。

 定価の低下を期待する。 笑















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