診療マル秘裏話    Vol.760 平成30年7月4日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨




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目次
 
1)光を当てる事でがん細胞だけ狙い撃ちして死滅
2)遺伝子を改変した細胞はがん化する恐れ高まる















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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 








  
1】 光を当てる事でがん細胞だけ狙い撃ちして死滅











 
 特定の化合物を皮膚がんや白
血病のがん細胞に結合させ、光
を当てることで、がん細胞だけ
を狙い撃ちして死滅させること
ができたと、甲南大(神戸市)
の三好大輔(みよし・だいすけ)
教授(分子設計化学)のチーム
が6月11日付の英科学誌電子版
に発表しました。

 体外での実験結果ですが、増
殖や転移を抑える治療法の開発
につながると期待されます。

 チームは、がん細胞の増殖や
転移を促進する「NRAS」と
いう蛋白質に注目しました。N
RASの構造は球状で他の物質
が結合できる部位がほとんどな
いため、NRASを標的にした
医薬品の開発は難しかったとい
うことです。

 しかし、NRASの遺伝情報
を伝える「NRASmRNA」
には四重らせん構造があり、「
ZnAPC」という化合物が、
結合できることを突き止めまし
た。この化合物は光を当てると、
NRASmRNAを分解する他、
活性酸素を発生させ、がん細胞
を破壊できます。

 実験では、人の乳がん細胞に
ZnAPCを加え、人体に影響
の少ない近赤外光を当てると、
NRASの産生量が減り、ほと
んどのがん細胞が死滅したとい
うことです。

 光を照射し、がん死滅を狙う
研究は国内外で進んでいますが、
チームの手法は病巣深部のがん
細胞にも効果的としています。

新規光化学的がん治療薬の開発

についての動画です。

 

 

 



 瀟洒な建物に光を照射する。













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2】 遺伝子を改変した細胞はがん化する恐れ高まる











 
 遺伝子を狙い通りに操作する
ゲノム編集技術のうちで、最も
研究利用が進んでいる「クリス
パー・キャス9」で遺伝子を改
変した細胞はがん化する恐れが
高まるとの研究成果を、スウェ
ーデンのカロリンスカ研究所等
のチームが6月11日、米医学誌
に発表しました。

 クリスパー・キャス9はノー
ベル賞確実とも言われ、医療等
での応用が期待されていますが、
難しい課題を突き付けられた形
です。

 チームは、クリスパーという
分子を入れた際に効率よくゲノ
ム編集できる細胞にはがん抑制
遺伝子が働かない異常がある事
を突き止めました。一方、正常
細胞ではクリスパーに対抗して
がん抑制遺伝子が働き、編集に
失敗しやすいことが分かってい
ます。影響で細胞が死んだり、
成長が止まったりします。結果
としてがん化の恐れが高い細胞
が多く残ることになり、チーム
は「人の治療に使う場合は注意
が必要だ」としています。

 チームは、今回、人の網膜の
細胞で実験しましたが、別の米
チームも人の人工多能性幹細胞
(iPS細胞)や胚性幹細胞(
ES細胞)で同様の結果を得た
と、同じ医学誌に発表しました。

このニュースのニュース動画で

す。

 

 

 

 

 



 大綱の編纂に対抗してデモを
行う。笑















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編集後記





 特定の化合物を皮膚がんや白
血病のがん細胞に結合させ、光
を当てることで、がん細胞だけ
を狙い撃ちして死滅させること
ができたと発表したのは偉大な
業績です。光を照射しがん死滅
を狙う研究は国内外で進んでい
るというのは、NIH の小林教授
とそれを支援する楽天の三木谷
さんのグループのことを言って
いるのでしょう。体外での実験
結果ですが、増殖や転移を抑え
る治療法の開発に是非つなげて
頂きたいものです。 チームの
手法は病巣深部のがん細胞にも
効果的というのは魅力的に私に
は写ります。
 遺伝子を狙い通りに操作する
ゲノム編集技術のうちで、最も
研究利用が進んでいる「クリス
パー・キャス9」で遺伝子を改
変した細胞はがん化する恐れが
高まるとの研究成果を発表した
事は由々しき事態となりました。
ゲノム編集では、DNAの意図
しない箇所を切るなど、これま
でにはないリスクもあり、厚労
省専門委員会委員長の山口照英・
金沢工業大特任教授は「安全性
の評価や解析法は定まっていな
い。海外ともデータを共有し、
手法を考えていく必要がある」
と話すなど医療応用への規制が
強化されると推測されます。

 狂歌の規制を強化する。笑














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