診療マル秘裏話  Vol.778 平成30年11月7日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨




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目次
 
1)マイクロRNAを血液や尿から簡単に検知する技術
2)カカオ由来ポリフェノール継続摂取でインスリン抵抗性の改善















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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 








  
1】 マイクロRNAを血液や尿から簡単に検知する技術











 神奈川県立産業技術総合研究
所(KISTEC)と東京大学
生産技術研究所は、がんの早期
診断マーカーとなる「マイクロ
RNA」を血液や尿から簡単に
検知する技術を開発しました。
体液を加熱して小型チップに滴
下し、電気信号でマイクロRN
Aの有無を調べます。100万
種のマイクロRNAから特定の
ものを判別可能となります。装
置は携帯に向くサイズで、将来
は自宅でのがん診断にもつなが
りそうです。

 ヒトの体内には塩基配列の異
なる数千種類のマイクロRNA
が存在し、がんの発症にともな
い体液中の濃度が変化します。
反応するマイクロRNAはがん
の種類やステージによって異な
るため、がんを個別かつ早期に
診断する標的として注目されて
います。しかし体液から精製す
るのに特殊な技術や装置が必要
でした。

 研究グループは、膜蛋白質が
電流を発生する仕組み等を利用
して、簡易な技術を開発しまし
た。まず血液や尿を98度Cで2
分間加熱します。加熱により体
液中の不要な酵素を失活させる
と共に、マイクロRNAの検知
を妨げるエクソソームという小
胞を破壊する効果があります。

 次に加熱した体液を反応液と
混合して検査チップに滴下しま
す。反応液には磁性ビーズが含
まれており、チップには磁石が
装着されているため、混合液が
磁石に吸い寄せられて集積する
仕組みです。

 ビーズ表面には検出したいマ
イクロRNAのみ結合するDN
Aを付加します。これらが結合
して2本鎖を形成すると、反応
液中の分解酵素が2本鎖を作っ
たDNAだけを切断して磁性ビ
ーズから遊離させます。DNA
の一端には「アルファ-ヘモリ
シン」という膜蛋白質が結合し
ている一方、チップ内には研究
グループのコア技術である「液
滴接触法」で人工的な細胞膜が
形成されます。この細胞膜とア
ルファ-ヘモリシンが融合する
と電気信号が発生します。

 アルファ-ヘモリシンは遊離
したDNAとひも付いているた
め、電気信号を測定すればマイ
クロRNAを識別できます。チ
ップ、測定装置ともに、小型で
携帯可能です。今後、がん種毎
の反応液を揃えて実用化を加速
します。

がんを、少量の血液でマイクロ

RNAを使い診断する方法の動画

です。

 

 

 

 

 

 



 最近の細菌は、仮足を使って
加速する。笑















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2】 カカオ由来ポリフェノール継続摂取でインスリン抵抗性の改善














 明治と東京医科大学の共同研
究グループは、カカオ由来のポ
リフェノールの継続摂取が、閉
経後の女性のインスリン抵抗性
の改善につながる可能性を見い
だしました。また血圧と悪玉コ
レステロールの改善効果も確認
しました。閉経後の女性ではと
くにリスクが高まるとされる高
血糖、高血圧、高コレステロー
ルを予防する可能性が示唆され
ました。

 試験は、血糖値が高め(糖尿
病の治療で重要な指標のHbA
1cが5.8%以上6.5%未満)で、
肥満指標のBMIが18.5以上27
.5未満の45歳以上69歳以下の男
女を被験者としました。カカオ
ポリフェノール抽出物を含むタ
ブレット摂取と対照食品として
カカオポリフェノール非配合の
タブレット摂取に分け、毎日4
週間摂取してもらいました。

 閉経後の女性のみの層別解析
でカカオポリフェノール摂取グ
ループは対照食品摂取群との有
意差が確認されました。摂取後
は空腹時インスリン濃度とイン
スリン抵抗性の指標であるHOMA
-IRが低下する傾向が認められ
ました。 また最高血圧・最低
血圧、悪玉コレステロールであ
るHDLコレステロールが有意
に低下しました。

チョコレートの健康効果につい

て解説している動画です。

 

 

 

 



 対照食品群と大賞受賞食品群
を比較した。笑














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編集後記




 がんの早期診断マーカーとな
る「マイクロRNA」を血液や
尿から簡単に、検知する技術を
開発したのは、偉大な業績です。
「マイクロRNA」は、がんの
早期診断マーカーであるだけで
はなく、がんの治療にも使われ
ています。そのため、がん治療
の有効性を図る指標としても、
将来使われるようになると考え
られます。体液を加熱して小型
チップに滴下し、電気信号でマ
イクロRNAの有無を調べると
いうことで、100万種のマイ
クロRNAから特定のものが、
判別可能となるので凄い、感度
と特異性で診断がつくという事
になります。装置は携帯に向く
サイズとのことですから本当に
手軽に検査できる時代がくるの
ではないでしょうか?
 カカオ由来のポリフェノール
の継続摂取が、閉経後の女性の
インスリン抵抗性の改善につな
がる可能性を見いだし、血圧と
悪玉コレステロールの改善効果
も確認したということなので、
カカオ由来ポリフェノールは、
循環器に作用して、良い影響を
与えると考えられます。閉経後
の女性ではとくにリスクが高ま
るとされる高血糖、高血圧、高
コレステロールを予防する可能
性が示唆されているので何等か
の女性ホルモン様の働きがある
と推定されます。 大豆由来の
イソフラボンのように女性ホル
モン様の働きが確認されれば、
閉経後の女性にとって、更年期
障害の救世主となる可能性もあ
ります。カカオは古代の時代に
は神の食べ物とされてきた歴史
があります。それらの言い伝え
が本当に正しいことを期待した
いと切に願う次第です。

 水底の深さを推定する。笑


















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