診療マル秘裏話  Vol.896 令和3年2月10日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨




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目次
 
1)包括的ガン治療のゲノムプロファイリング製品群の提携
2)感じられる時間は検出の成否によって変動する













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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 








 
1】 包括的ガン治療のゲノムプロファイリング製品群の提携











 ゲノムシーケンシング技術の
米イルミナ(NASDAQ:I
LMN)は、包括的なガン治療
向けゲノムプロファイリング製
品群「TruSight・On
cology」を拡大するため
の一連の提携を発表しました。
提携先と分野分野は、ブリスト
ル・マイヤーズ・スクイブ(マ
イクロサテライト不安定性)、
クラ・オンコロジー(頭頚部扁
平(へんぺい)上皮細胞ガン)、
ミリアド・ジェネティクス(相
同組み換え修復欠損)、メルク
(相同組み換え修復欠損)です。
同製品群には腫瘍バイオマーカ
ーを同定するための「TruS
ight・Oncology・
500」(TSO・500)な
どがあります。提携ではTSO
・500アッセイを活用してコ
ンパニオン診断製品を開発して
いきます。

イルミナ社のシークエンサーの

CM動画です。

 

 

 

 



 主要な腫瘍バイオマーカー。


 遺伝子の変異が多様であるこ
と、また、遺伝子変異をひとつ
ひとつ調べていくには時間がか
かることから、一度に多くの遺
伝子の変異を網羅的に調べる遺
伝子パネル検査を行い、その患
者さんの遺伝子変異を通じて、
ガンの性質を見極めることをガ
ン遺伝子プロファイリングと言
います。国産の遺伝子パネル検
査にもイルミナ社製のシークエ
ンサーが用いられているようで
す。















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2】 感じられる時間は検出の成否によって変動する















 千葉大学は1月18日、感じら
れる時間は提示したターゲット
の数ではなく、検出の成否によ
って変動することが実証された
と発表しました。この研究は、
同大大学院人文科学研究院の一
川誠教授と三好正剛氏によるも
のです。研究成果は、「i-Perc
eption」にオンライン公開され
ています。

 人間が感じる時間の長さにつ
いての研究(主観的時間研究)
では、従来より、体験される出
来事の数が多いほど、その間に
感じられる時間は長くなるもの
と考えられてきました。しかし、
感じられる時間の長さを決定す
るのは出来事の数そのものなの
か、それらの出来事を「体験し
た」という認識を成立させる際
に生じた認知的負荷なのか、明
らかになっていませんでした。

 そこで、今回の研究では、2
つのターゲットが連続して提示
された場合に、2番目のターゲ
ットを見落としてしまう「注意
の瞬き」現象を利用して、知覚
される刺激数とターゲット検出
のための認知的負荷が、感じら
れる時間の長さに及ぼす影響を
検討しました。

 2種類の刺激系列(ターゲッ
トとなる数字が0~2個含まれる
アルファベット系列(17~20フ
レーム:系列A)と数字を含ま
ないアルファベット系列(16~
21フレーム:系列B))を実験
参加者に提示し、その中から数
字(ターゲット)を検出するの
と並行して、感じられた時間の
長さを評価してもらう実験を実
施しました。各試行において参
加者は、確認できた数字ターゲ
ットを答えた後、系列AとBどち
らの方が時間を長く感じたのか
と、どちらの方により多くのフ
レームが見えたかを判断しまし
た。

 その結果、感じられた時間の
長さについては、系列Aで刺激
系列の中のターゲットが全て確
認できた場合にはターゲット数
によらず、同程度の割合で系列
Bよりも系列Aの方が「時間が
長かった」と感じられており、
時間が過大評価されたことが分
かりました。一方、ターゲット
を提示しなかった場合や「注意
の瞬き」によって2番目のター
ゲットを見落とした場合は、そ
のような過大評価は認められな
かった。それに対し、知覚され
るフレーム数については、ター
ゲット検出の成否の影響も受け
ましたが、実際に提示されたフ
レーム数にも対応して変動する
ことが認められました。これら
のことから、知覚されたフレー
ム数と感じられる時間の長さは
対応していないことが明らかに
なりました。

 以上の結果から、刺激系列の
観察中に感じられる時間の長さ
は、体験された出来事の数自体
で決まるのではなく、ターゲッ
ト検出に必要な認知的負荷に対
応して長くなるものと考えられ
ました。

 今回の研究結果は、感じられ
る時間の長さを決定する上で、
認知的要因が、従来考えられて
いたよりも大きな役割を果たし
ていることを示しています。「
今後、認知的要因を操作するこ
とによって、楽しい時間を伸ば
したり、退屈な時間を短くした
りする方法を特定できるかもし
れない」と、研究グループは述
べています。

時間間隔の磨き方について解説

している動画です。

 

 

 

 



 認知的要因を研究するための
要員を募集した。     笑















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編集後記




 ゲノムシーケンシング技術の
米イルミナ(NASDAQ:I
LMN)が、包括的なガン治療
向けゲノムプロファイリング製
品群「TruSight・On
cology」を拡大するため
の一連の提携を発表したのは、
喜ばしいことです。提携先と分
野分野は、ブリストル・マイヤ
ーズ・スクイブ(マイクロサテ
ライト不安定性)、クラ・オン
コロジー(頭頚部扁平(へんぺ
い)上皮細胞ガン)、ミリアド・
ジェネティクス(相同組み換え
修復欠損)、メルク(相同組み
換え修復欠損)など錚々たる会
社が名を連ねています。ガン遺
伝子プロファイリングが成功す
ることを祈る反面、プロファイ
リングの結果のガン治療が患者
さんにとって負担が少なく耐性
を生じることがないことを期待
したいと思います。
 千葉大学が1月18日、感じら
れる時間は提示したターゲット
の数ではなく、検出の成否によ
って変動することが実証された
と発表したのは素晴らしい業績
です。人間が感じる時間の長さ
についての研究(主観的時間研
究)では、従来より、体験され
る出来事の数が多いほど、その
間に感じられる時間は長くなる
ものと考えられてきましたが、
感じられる時間の長さを決定す
るのは出来事の数そのものより
それらの出来事を「体験した」
という認識を成立させる際に生
じた認知的負荷であることが分
かりました。そうした、認知的
要因を操作することによって、
楽しい時間を伸ばしたり、退屈
な時間を短くしたりする方法を
特定できる可能性を追求して頂
きたいものです。

 認知的負荷を加えることは、
不可となった。      笑
















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