診療マル秘裏話  号外Vol.2504 令和4年8月12日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨




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目次

1)国に,ガン経験者と家族がAYA世代ガン要望書提出
2)唾液中特定蛋白質が武漢熱ウイルス感染を妨害する











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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 









 
1】 国に,ガン経験者と家族がAYA世代ガン要望書提出









 国の次期「ガン対策推進基本
計画」について、ガン経験者と
家族でつくるワーキンググルー
プが、小児ガンと、思春期(15
歳以上)から30代まで「AYA
世代」のガンに関する要望書を
提出しました。

 基礎・臨床研究や治療の体制
拡充、自治体と連携して病院内
学級の開設や小児ガン拠点病院
での特別支援学校高等部の設置、
小児ガン経験者や家族の就労支
援などに取り組むよう求めてい
ます。

 このグループは公益財団法人
「ガンの子どもを守る会」が呼
びかけて設立しました。各地の
患者会などを通じて患者さんと
家族にアンケートを実施し、現
状の困りごとや問題点を抽出し
た上で、要望に盛り込む政策提
言をまとめました。

 アンケートで国の小児・AY
A世代のガン対策で期待するこ
とを尋ねた問いへの複数回答で
は、「治療の研究」と「長期の
フォローアップ体制」の進展を
期待する声がそれぞれ50%以上
を占め、「入院中や治療中の教
育環境の整備・復学支援」「入
院中の療養環境の整備」も30%
以上でした。

 以下、「ガン経験者の自立・
就労支援」「経済的支援」など
が続き、医療以外の生活全般に
わたる課題が浮上しました。治
療の進歩で亡くなる患者さんが
減ってきた一方で、その後の患
者さん、家族に十分な支援が及
んでいない実態が明らかになり
ました。

 厚生労働省宛ての要望には、
成人に比べて遅れがちな薬剤や
治療機器の開発・治験の支援、
患者数の少ないAYA世代の病
棟の拡充、時間がたってから起
こる「晩期合併症」などへのフ
ォローアップ体制強化などが盛
り込まれました。文部科学省宛
てには情報通信技術(ICT)
を利用した教育環境整備やガン
教育推進なども盛り込まれまし
た。

 AYA世代のガンについて解説

している動画です。

 

 

 



 容貌に対する要望を語る。笑













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2】 唾液中特定蛋白質が武漢熱ウイルス感染を妨害する














 「唾液の中に含まれる特定の
蛋白質に武漢熱ウイルスの感染
を妨げる働きがあることが分か
った」と大阪公立大学の研究グ
ループが発表しました。年を取
って唾液の分泌量が減ることが、
高齢者の重症化しやすさに関係
している可能性があるというこ
とです。研究グループは感染予
防薬や治療薬の開発につなげた
いとしています。

 武漢熱ウイルスは表面のスパ
イク蛋白質がヒト細胞の細胞膜
にある「アンジオテンシン変換
酵素2(ACE2)」 受容体と結合
して人体内に入ります。

 大阪公立大学大学院の獣医学
研究科松原三佐子准教授と医学
研究科の吉里勝利特任教授らの
研究グループは、20~70代の健
康な7人の唾液の検体を使って、
唾液の有無や濃度がスパイク蛋
白質とACE2の結合にどのように
影響するか調べました。

 実験は武漢熱ウイルスと感染
の仕組みが同じ別のウイルスの
実験系 (S1-ACE2結合アッセイ
系)を使用しました。唾液の希
釈率を,0.25%から2%まで濃度
を高めて実験しました。すると、
唾液の濃度が高くなるほどスパ
イク蛋白質とACE2が結合しにく
くなることを確認できました。

 さらに唾液からACE2と結合す
る好中球エラスターゼ、ディフ
ェンシン-1、リゾチーム C、ヒ
ストンH2Aという4種類の蛋白質
を特定しました。中でも好中球
エラスターゼとヒストンH2Aの2
つがACE2と結合し、ウイルスの
スパイク蛋白質がACE2と結合す
るのを妨げる働きが特に強いと
いう結果でした。リゾチーム C
はその働きが弱いという結果で
した。

 好中球エラスターゼとヒスト
ンH2Aは2つともプラスに帯電し
ており、塩基性が強い蛋白質で
す。研究グループは健康な人の
唾液中の好中球に関連する蛋白
質がACE2の分子表面を覆うこと
により、ウイルスの侵入に対す
る障壁になり得ると結論付けま
した。

 研究グループの別の実験で、
塩基性が強く、細菌の発酵産物
であるε-ポリ-L-リジンなどは、
スパイク蛋白質とACE2の結合を
強力に防ぐ働きがあることも判
明しました。 同グループはε-
ポリ-L-リジン のようにプラス
に帯電し、スパイク蛋白質とAC
E2の結合を阻害する物質を使う
ことで、武漢熱ウイルスの侵入
を防ぐ薬の開発につながる可能
性があるとしています。

 吉里勝利特任教授は「唾液の
中に武漢熱ウイルスの侵入を防
ぐ仕組みがある可能性が出てき
た。今回の研究成果を基に感染
予防薬や治療薬の開発に貢献し
ていきたい」とコメントしまし
た。また松原准教授は「唾液が
持つ自然免疫力をもっと評価す
べきだろう。口腔内のケアを推
奨し、唾液の質を上げるような
(武漢熱感染)予防法の開発も
目指したい」と話しています。

 武漢熱の感染対策について解

説している動画です。

 

 

 

 



 航空機内で口腔ケアについて
話し合う。        笑













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編集後記



 国の次期「ガン対策推進基本
計画」について、ガン経験者と
家族でつくるワーキンググルー
プが、小児ガンと、思春期(15
歳以上)から30代まで「AYA
世代」のガンに関する要望書を
提出したのは、喜ばしいことで
す。高齢者のガンに較べて、A
YA世代や小児ガンは治療と患
者さんのケアーが行き届いてい
るとは到底言えない状況です。
そんな中で、要望書を提出して、
この状況を改善しようとするこ
とは、患者さんにとっては大き
な福音となることでしょう。
 「唾液の中に含まれる特定の
蛋白質に武漢熱ウイルスの感染
を妨げる働きがあることが分か
った」と大阪公立大学の研究グ
ループが発表したのは、素晴ら
しい業績です。今回の研究成果
を基に感染予防薬や治療薬の開
発に大いに期待したいと思いま
す。健康な人の唾液中の好中球
に関連する蛋白質がACE2の分子
表面を覆うことにより、ウイル
スの侵入に対する障壁になり得
るというのは凄い発見と言えま
しょう。ε-ポリ-L-リジンのよ
うにプラスに帯電し、スパイク
蛋白質とACE2の結合を阻害する
物質の発見も凄いという一言に
尽きます。

 状況を把握するために上京す
る。           笑
















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